一般歯科
むし歯治療について
むし歯の原因と進行
むし歯は、お口の中の細菌が作り出す酸によって歯が溶かされてしまう病気です。初期には自覚症状がほとんどありませんが、進行すると冷たいものがしみたり、ズキズキとした痛みが出たりします。放置すると歯を失うことにも繋がるため、早期発見・早期治療・重症化予防が大切です。
- C0 (初期むし歯)
- 歯の表面が白く濁る程度。削らずにフッ素塗布や適切な歯磨きで再石灰化を促します。
- C1 (エナメル質う蝕)
- 歯の表面のエナメル質に小さな穴があいた状態。冷たいものが少ししみることも。むし歯部分を最小限に削り、白い詰め物（レジン）で修復します。
- C2 (象牙質う蝕)
- むし歯が象牙質まで進行。冷たいものがしみたり、甘いもので痛みを感じることがあります。むし歯を削り、詰め物（インレー）や被せ物（クラウン）で修復します。
- C3 (神経まで達したう蝕)
- むし歯が歯の神経（歯髄）まで達し、強い痛みが出ます。多くの場合、歯の神経を取り除く根管治療が必要になります。
- C4 (残根状態)
- 歯の根の部分がほとんどなくなり、根だけが残った状態。ここまで進行すると抜歯となる可能性が高くなります。場合によっては、根の部分につめ物をして保存することもあります。
当院のむし歯治療の特徴
MI（ミニマルインターベンション）に基づき、歯を削る量を最小限に抑えます。治療時の痛みを軽減するための様々な配慮を行っています。
歯周病治療について
歯周病とは？
歯周病は、歯ぐきの炎症や出血、歯がグラグラするなどの症状が現れる病気で、進行すると歯を支える骨が溶けてしまい、最終的には歯が抜け落ちてしまうこともあります。日本人の成人の約8割がかかっていると言われる国民病です。主な原因は、歯と歯ぐきの間に蓄積したプラーク（細菌の塊）です。初期には自覚症状が少ないため、定期的な歯科医院でのチェックが重要です。
- 歯肉炎
- 歯ぐきが赤く腫れたり、歯磨きの時に出血したりします。歯を支える骨にはまだ影響はありません。
- 軽度歯周炎
- 歯周ポケット（歯と歯ぐきの間の溝）が深くなり始め、歯を支える骨が少しずつ溶け始めます。
- 中等度歯周炎
- 歯周ポケットがさらに深くなり、骨の破壊も進行。歯が少しグラグラし始め、歯ぐきから膿が出ることもあります。
- 重度歯周炎
- 骨が広範囲に破壊され、歯が大きくグラグラします。放置すると自然に歯が抜け落ちることもあります。
当院の歯周病治療
基本的な治療として、スケーリング（縁上の歯石除去）やルートプレーニング（縁下の歯石除去と歯根面の滑沢化）でプラークコントロールを行いやすい環境を整えます。改善状況に応じて、歯周外科治療やブルーラジカルを用いた治療も検討します。最も大切なのは、治療後の継続的・定期的なメンテナンスです
ブルーラジカル
ブルーラジカルとは、3％の過酸化水素と405nmの青色レーザーを同時に照射し、ヒドロキシルラジカルを発生させることで、歯周ポケット内の細菌を99.99％殺菌する新しい歯周病治療法です。従来のSRPや外科的処置では対応しづらかった、バイオフィルム内部の細菌や深部感染に対して非侵襲的に対応でき、重度の歯周病に対しても“切らずに・抜かずに治療する”新しい治療技術です。ブルーラジカル治療器は、厚生労働省の医療機器認定において「歯周治療」「歯周炎」「歯周ポケットの殺菌」「スケーリング」などの適応が正式に明記された初めての歯周病治療器です。
根管治療（歯の神経の治療）
むし歯が歯の神経まで進行した場合や、歯の根の先に膿が溜まってしまった場合などに行う治療です。感染した神経や汚染物質を取り除き、根管内をきれいに清掃・消毒し、薬剤を詰めて密封します。非常に精密さが求められる治療であり、当院では丁寧な治療を心がけています。
つめ物・かぶせ物について
むし歯治療などで歯を削った部分を補うのがつめ物（インレー）やかぶせ物（クラウン）です。当院では、患者様のご希望や歯の状態、治療部位に合わせて最適な材料をご提案いたします。保険適用のものから、審美性や耐久性に優れた自費診療のものまで幅広く対応しており、メタルフリー治療も可能です。
レジン系材料
・コンポジットレジン（保険）
白いプラスチック系の素材。小さなむし歯の直接充填に適しており、歯の色に近く自然な仕上がりです。
・ハイブリッドレジン（保険）
レジンとセラミックのハイブリッド素材で白いかぶせ物。前歯にも奥歯にも使用できます。
メタル系材料
金属アレルギーの心配があります。
・パラジウム合金（保険）
いわゆる銀歯。奥歯の治療に使用されます。
・ゴールド（自費）
金合金を使用したつめ物・かぶせ物。体に優しく、適合性に優れています。
セラミック系材料
天然歯に近い白さと透明感があり、変色しにくい素材。また金属アレルギーの心配もありません。
・オールセラミック（自費）
審美性に最も優れ、特に前歯に適しています。
・ジルコニアセラミック（自費）
強度と審美性を兼ね備えた素材。強い力がかかる奥歯やブリッジにも使用できます。