はじめまして。ぎふデンタルフォレスト院長の髙田です。
25年前のある日、介護施設から一本の電話が診療所に入りました。
「髙田先生に往診して欲しいという入所者がいますが、
診てくれますか?」
それは以前、当院に通院されていた男性からのご要望でした。
久しぶりに診たその男性のお口の中は、劣悪な衛生状態でした。
外来で通院されていたときは十分なケアができていたのに、
医療の手が届かなくなった途端にここまで悪化してしまうのかと愕然としました。
それから本腰を入れて、在宅診療にも力を入れ、現在では、社会福祉法人も設立し介護施設も運営しています。
こうした在宅医療の現場を経験するにつけ、元気なときから、
生涯を見据えた歯科治療を受けることの大切さを強く感じるようになりました。
そして「人の一生に寄り添う歯科医療」をしたい、それが、私たちの歯科医療者の使命であると考えるに至りました。
介護の現場で深く感じたことのひとつ。
「美味しく食事ができること」は楽しく生きるための、最も基本的な条件です。
寿命が延びた現代では「健康寿命」を如何に長く保つことができるかが幸せな人生を送るうえでとても大切です。
実は、自分の歯が悪くなったと感じるのは60代を過ぎてからと言われています。
若いときから歯を大切にした人も、ケアに気を使わなかった人も50歳ぐらいまでは歯を失う本数は変わりません。しかし、その差は60歳を過ぎると極端な違いとして現れます。
こうした現実を毎日目の当たりにしているからこそ、60代を迎えるまでの間に、本当に賢い歯科との関わり方を皆様に知っていただきたいと願っています。その一番大切な方法が「予防」です。
虫歯は完全に予防できることをご存知でしょうか?
虫歯は、細菌と糖質がおこす「脱灰(口の中の酸が歯のエナメル質の内側からカルシウムやリン酸などを溶かすこと)」と再石灰化(唾液中に含まれるリン酸カルシウムによって修復されること)」
のバランスが崩れたときに生じます。
つまり「バイオフィルム」と呼ばれる細菌の塊を歯科医院で定期的に除去し、自宅での正しいケアを行い再石灰化を高めていけば、虫歯は完全に予防できるのです。
ですから当院では来院される皆様に、こうした事実をお伝えし、
早いうちからの予防習慣を持たれることを推奨しています。
いまでこそ歯科医院の内外装もオシャレなサロンのような作りが増えてきましたが、昔は、「痛くて怖い、消毒の匂いのするイヤな場所」
というイメージを持たれることがほとんどでした。
私たちは「治療のための通院」ではなく、
「予防のための通院」を楽しく習慣化していただきたいという願いから、分かりやすい診療システム、お迎えするスタッフのホスピタリティ教育、くつろげる環境づくり、十分な説明、に早い段階から取り組んできました。
私たちが地域の皆様のために取り組んでいる「予防」は、「虫歯」や「歯周病」予防だけではありません。
ひとつは、小児期の「正しい顎と咬合を育てること」。
早い段階から、正しく顎を育てることで、将来の不正咬合を予防することができるので、高額な「矯正治療」が不要になります。
また、虫歯や歯周病で残念ながら治療を行う際には、
アレルギーの心配がなく、精密で長持ちするメタルフリー治療で歯を失うリスクを軽減します。
自分でケアができない高齢の方には、口腔ケアや嚥下(飲み込む機能)指導で少しでも安心した老後を送れること。
このように各年代に必要「予防」、来院される方の「一生に寄り添う歯科医療」が我々のモットーです。
当院のスタッフ一同、「一生に寄り添う歯科医療」を合言葉に、
皆様の健康と幸福な人生に貢献していきたいと願っています。
ぎふデンタルフォレスト 院長
医療法人髙佳会 理事長
高田 良彦
社会福祉法人髙佳会 理事長
医療法人髙佳会 理事長
介護支援専門員
岐阜市要介護認定審査会委員
(合議体長)